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「親がアルコール依存症で認知症もあり、家での生活はもう限界なため解決策を知りたい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
解決策は、医療機関や保健所への相談、施設への入居などがあります。
この記事では、アルコール依存症かつ認知症のある方の家族が限界・疲れたと感じる原因や解決策について解説します。
また、アルコール依存症の方が医療機関に入院できるケースについてもお伝えするので、参考にしてください。
アルコール依存症の家族が限界・疲れたと感じる主な原因は、以下のとおりです。
ひとつずつ解説します。
アルコール依存症の方は、お酒がないと怒ってしまったり、飲酒後に暴言や暴力を振るったりします。
認知症があると、お酒を飲んだことを忘れて暴力や暴言が見られるケースもあるのです。
同居する家族から暴言・暴力を受けるかもしれないと不安を抱える毎日では、限界と感じても無理はありません。
アルコール依存症の家族は、対応方法がわからないと悩んで疲れる方が少なくありません。
アルコール依存症の症状は、「お酒を飲むから症状が出るのではないか」と考えてお酒を隠したり、飲酒した後の後始末を代わりにしてしまったりする家族は多いのです。
家族がサポートすると、アルコール依存症の方は「自分がミスをしても他の誰かがかわりにやってくれる」と思い、逆効果となりお酒を飲んでしまうのです。
アルコール依存症の家族は、飲酒を否定しない、お酒を隠さない、できないことはきっぱり断るなど、正しい対応をすると疲労感を軽減できるかもしれません。
対応方法がわからない場合は、医療機関や精神保健福祉センターに相談してみてください。
アルコール依存症の家族は、お酒を飲む方に振り回され、自分の時間がなくなってしまいます。
自分の時間が取れず、家族におびえたり、気を遣いながら生活する日々では、疲れた・限界と感じても無理はありません。
自分の時間が取れなくなっているときは、数日他の場所で過ごすなど、休養できる時間を作りましょう。
アルコール依存症の方が医療機関に入院できるケースは、下記のとおりです。
それぞれ解説します。
アルコール依存症の方で、お酒をやめたときに幻覚や妄想がある場合は、医療機関に入院ができます。
アルコールをやめたときに幻覚・妄想が起こるのは、「アルコール幻覚症」と呼ばれており、治療が必要な状態です。
幻覚や妄想が起こるのは、お酒をやめてから12~24時間程度です。
幻覚・妄想が見えている状態では、本人が不安やストレスを感じてしまい、睡眠状況にも影響するでしょう。
もし幻覚が見えているときは、部屋を明るくして過ごし、医療機関に相談しましょう。
参考記事:アルコール中毒および離脱(MSD マニュアル プロフェッショナル版)
毎日アルコールを飲んでいる方が2~3日お酒をやめると、手足の震えやけいれんが起こるケースがあります。
手や足の震え、けいれんが起きているときは重症化する可能性があり、早急な治療が必要です。
参考記事:アルコール中毒および離脱(MSD マニュアル プロフェッショナル版)
アルコール依存症があり本人が治療を希望している場合は、医療機関へ入院できます。
しかし、アルコール依存症で本人が治療を希望していない、幻覚などの症状がない場合は、強制的な入院はできません。
本人希望により入院しても、数日で退院を希望した場合は引き留められず、許可しなければいけません。
アルコール依存症で離脱症状がないケースでは、本人が治療を希望する場合のみ入院適応となる点を覚えておきましょう。
アルコール依存症の家族の対応に限界を感じているときの解決策には、下記があります。
それぞれ解説するので、実践しやすいものから取り組んでみてください。
アルコール依存症かつ認知症の方に対して、ノンアルコールビールを提供するのもひとつの手段です。
最近のノンアルコールはアルコールが入っているビールと味が変わらないため、お酒を飲んだ満足感が得られるかもしれません。
ノンアルコールビールを渡す際は、缶のままではなくコップに注いで渡しましょう。
また、アルコール依存症で夜間に眠れない場合は、睡眠薬の使用も検討しましょう。眠るためにアルコールを摂取する習慣がある方も少なくありません。
睡眠薬が使用できれば、アルコールを摂取せずに済む可能性があります。睡眠薬を処方してもらうには、医療機関の受診が必要なため、医師に相談してみましょう。
本人がアルコールを飲み過ぎる原因を理解していたり、飲酒への罪悪感があったりする場合は、飲酒日記や断酒会へ参加してもらうとよいでしょう。
断酒会に参加すると、アルコール依存症の知り合いができて、一緒にお酒をやめようと決意できる機会になります。
断酒会会員に調査した結果によると、参加した結果、10人のうち約7人がお酒をやめられたと回答しているのです。
依存症の方を支える家族と知り合える機会でもあるため、当事者同士の悩みを共有可能です。
アルコール依存症の方は、ひとりで時間が余っているために、お酒に手を出すケースもあるのです。断酒会へ参加すると、アルコールを飲む機会を減らせるかもしれません。
参考記事:断酒会でリーダーシップをとっているアルコール依存症者は 断酒会との出会いを通してどのように変化してきたか -ナラティヴ分析による試み-(日本ヒューマンケア科学会誌 第13巻 第2号)
アルコール依存症の家族の対応に限界を感じているときは、医療機関や精神保健福祉センター、保健所に相談しましょう。
保健所や精神保健福祉センターは、家族のみでも相談が可能です。家庭に問題があったり、限界と感じたりするときは、遠慮なく相談しましょう。
また、アルコール依存症かつ認知症があり、家族が限界であれば、医療機関に相談してみてください。
医療機関に相談すると、一時的に入院を受け入れてもらえる可能性があります。
飲酒する原因が自宅の生活に刺激がないことであれば、介護保険サービスでデイサービスなどを利用すると、改善に期待できます。
アルコール依存症の方の中には、何もすることがないから飲酒をしてしまうケースもあり、日々の活動や他者と関わる機会を設けると、お酒を飲む頻度が減るかもしれません。
アルコール依存症と認知症により自宅での生活が困難であれば、介護保険を利用して施設への入居も検討する時期といえます。
介護保険の利用には、要介護認定の申請が必要であり約1ヵ月かかります。介護認定が出るまでは、自費となる点に注意しましょう。
あんしるでは、北海道内で介護保険を利用した施設や、自費での入居が可能な老人ホームを紹介しているため、お気軽にご相談ください。
今回は、アルコール依存症の方の家族が限界と感じる原因や解決策について解説しました。
アルコール依存症の家族は、日々の生活で暴力や暴言を受けたり、対応方法がわからなかったりと、悩んでいるケースが少なくありません。
家族の対応で悩むときは、精神保健福祉センターや警察などに相談して、すぐに対応してもらえる体制を整えましょう。
アルコール依存症で認知症があり、介護に疲れを感じる場合は、施設への入居を検討する時期かもしれません。
あんしるでは、北海道内でアルコール依存症の方が入居できる老人ホームも紹介しています。
介護に関する悩みも相談可能であり、無料で利用できるため、悩んでいる方はまずはお問い合わせください。