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「家族が要支援に認定されたけど何を利用できるのか知りたい」「サービスを利用するための手順も教えてほしい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
要支援で受けられるサービスは、介護予防サービスと市区町村による総合事業で、17種類あります。
サービスを利用するためには、ケアマネジャーにケアプランを作成してもらわなければいけません。
この記事では、要支援で受けられるサービスや利用するための方法を解説します。また、サービス利用時の注意点についてもお伝えします。
要支援で受けられるサービスを要支援1・要支援2に分けて解説します。
要支援1の方は、介護保険による予防給付サービスと、市区町村が提供する総合事業サービスが受けられます。
要支援で受けられるサービスは複数あります。
ケアマネジャーにケアプランを作成してもらう際に、どのようなサポートを受けたいか相談しましょう。
介護保険によるサービスは、下記の11種類です。
| サービス名 | サービス内容 |
|---|---|
| 介護予防訪問入浴介護 | 自宅へ浴槽を運び介護士・看護師による入浴サービスを提供 |
| 介護予防訪問看護 | 看護師が自宅へ訪問し医師の指示に沿ってサービスを提供 |
| 介護予防訪問リハビリテーション | 医師の指示に沿ってリハビリ職の方が自宅へ訪問し、在宅生活を続けられるようリハビリを実施 |
| 介護予防居宅療養管理指導 | 医師・薬剤師などが自宅を訪問し、生活における管理や指導を実施 |
| 介護予防通所リハビリテーション | 医師の指示に沿って、医療機関や老健に通ってリハビリを受ける |
| 介護予防短期入所生活介護 | 短期間老健に入居して、食事や排泄などの日常生活における介護を受ける |
| 介護予防特定施設入居者生活介護 | 有料老人ホームなどの特定施設に入居する方に対して食事や排泄・入浴などの日常生活における介護を受ける |
| 介護予防福祉用具貸与 | 介護予防における福祉用具のレンタルができる |
| 特定介護予防福祉用具販売 | 入浴や排泄のために必要な福祉用具を購入できる |
| 介護予防小規模多機能型居宅介護 | 利用される方の病状に合わせて、訪問、通所、宿泊を一つの事業所で利用できる |
| 介護予防認知症対応型通所介護 | 認知症の方を対象にデイサービスにおける入浴・排泄・食事などの介護を受ける |
総合事業によるサービスには、下記があります。
| サービス名 | サービス内容 |
|---|---|
| 訪問サービス | 住民によるボランティアや研修終了した方から日常生活における家事や洗濯などの援助を受けられる 訪問介護員による食事・入浴・排泄などの介護を受けられる |
| 通所サービス | 通所施設に通い、入浴や排泄・食事などの介護を受けられる 介護職員が働いていない場合は、ボランティアや雇用されている方がレクリエーションや簡易的なリハビリを提供する |
| 配食サービス | 栄養バランスのある配食サービスを利用できる |
| 地域ボランティアによる訪問 | 要支援の方が利用できる訪問介護・通所サービスは、市区町村が提供する総合事業で利用可能です。ボランティアによる定期的な訪問を受けられる |
総合事業による訪問サービスや通所サービスの回数には、上限があり市区町村によって異なります。
札幌市を参考に紹介すると、訪問サービスは要支援1の方は月に3回まで、要支援2の方は月に7回までと決まっています。
また、総合事業におけるサービスには、介護職員がいないケースもあります。
介護職員がいなければ、提供されるサービスは日常生活のサポートやレクリエーションのみで、介護は受けられません。
介護を必要とする方が総合事業を利用する際は、サービス内容を確認しておきましょう。
参考記事:通所型サービス(第1号通所事業とは)(健康長寿ネット)
訪問型サービス(第1号訪問介護)とは(健康長寿ネット)
その他の生活支援サービス(第1号生活支援事業)とは(健康長寿ネット)
介護予防・日常生活支援総合事業 (札幌市)
要支援2で受けられるサービスは、要支援1で受けられるサービスに加えて、グループホームがあります。
グループホームを利用する場合は、医師による認知症の診断も必要です。
グループホームを利用すると、日常生活における介護を受けながら生活できます。
要支援で受けられるサービスを利用するには、介護認定申請後に地域包括支援センターにケアプランの作成を依頼しましょう。
要介護認定が判定されるまでに30日程度かかりますが、もし要支援に認定されれば、申請日から予防給付を受けられるのです。
要支援で受けられるサービスの費用は、要支援の認定が降りた場合、申請日にさかのぼって請求ができます。
しかし、要支援の判定が出ると考えてサービスを利用した場合に、非該当と判定されると、費用が10割負担になってしまう点には注意してください。
要支援に認定されるには、日常生活で立ち上がりに不安があったり、掃除などの家事で一部介助が必要な状態であったりする状態で、食事や排泄は一人でできる方です。
要介護認定は、コンピューターによる一次判定、複数の職種で話し合う介護認定審査会による二次判定にて決定します。
一次判定における要支援認定の基準は、下記のとおりです。
| 認定区分 | コンピューターによる判定基準 |
|---|---|
| 要支援1 | 食事・排泄・移動・入浴や洗濯などの家事、認知症による徘徊などで、介護にかかる時間が25分以上32分未満 |
| 要支援2 | 食事・排泄・移動・入浴や洗濯などの家事、認知症による徘 徊などで、介護にかかる時間が32分以上50分未満 |
コンピューターによる一次判定の結果や、主治医の意見書、認定調査員の結果をもとに介護認定審査会により、認定区分が決定されます。
参考記事:要介護認定の仕組みと手順(厚生労働省)
要介護認定の申請手順は、以下のとおりです。
介護認定を申請すると、30日以内に判定が通知されます。
北海道在住で介護認定の申請に関してわからないことがある方は、あんしるでサポートが可能なため、ご相談ください。
参考記事:要介護認定の仕組みと手順(厚生労働省)
要支援で受けられるサービスを利用するときの注意点は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
要支援で受けられるサービスを利用する際に、上限額以上は自費になる点に注意しましょう。
要支援ごとの限度額は、以下のとおりです。
| 介護認定区分 | 1ヵ月あたりの利用限度額 |
|---|---|
| 要支援1 | 50,320円 |
| 要支援2 | 105,310円 |
1単位あたり10円のため、要支援1の場合は5032単位、要支援2の方は10,531単位までサービスを受けられます。
サービスごとに単位数は異なり、たとえば訪問入浴介護は1回あたり最低852単位かかります。
ケアマネジャーにプランを作成してもらう際は、サービスの利用量が多くなると自己負担が発生する点に注意しておきましょう。
参考記事:サービスにかかる利用料(厚生労働省)
訪問入浴介護(厚生労働省)
介護認定区分は、区分変更の申請が可能です。
最初に認定されたときよりも、介護量が増えた、認知機能が低下したと感じるときは、区分変更の申請をおこないましょう。
区分変更申請ができるのは、要介護認定の有効期限60日前からです。認定内容に応じて有効期限は異なるため、下記を参考にしてください。
| 介護認定の分類 | 原則有効期間 |
|---|---|
| 新規認定 | 6ヵ月 |
| 区分変更認定 | 6ヵ月 |
| 更新認定 | 12ヵ月 |
有効期間を把握して、区分変更申請の期間を過ぎてしまわないよう注意しましょう。
参考記事:要介護認定について(厚生労働省)
要支援で受けられるサービスを利用する際は、本人と相談して決めましょう。
介護負担があるからと家族が勝手にサービスを契約すると、本人との家族関係が悪くなるリスクがあります。
また、サービスを利用して不満が多くなると、今後老人ホームを検討するタイミングの時期に受け入れてもらえないかもしれません。
本人が了承してサービスを利用すると、将来的に家族の負担も軽減できるでしょう。
要支援で福祉用具をレンタルする際は制限があるため、下記を参考にしてください。
| 要支援1.2、要介護1でレンタルできるもの | 要介護2以上でレンタルできるもの | |
| 手すり(取り付け工事が不要なもの) | ○ | ○ |
| スロープ(取り付け工事が不要、持ち運びが簡単なもの) | ○ | ○ |
| 歩行器 | ○ | ○ |
| 松葉杖や4点杖 | ○ | ○ |
| 車椅子・車椅子の付属品 | × | ○ |
| 電動ベッド | × | ○ |
| 床ずれ防止のマットレス | × | ○ |
| 体位変換器 | × | ○ |
| 認知症老人徘徊感知センサー | × | ○ |
| 移動用リフト | × | ○ |
要支援1.2でレンタルできるものは、手すり・スロープ、歩行器や杖です。スロープ、歩行器・杖に関しては、購入も選択できます。
レンタルする際に候補になりやすい電動ベッドは、要介護2以上の方が対象です。
電動ベッドを要支援の方が導入する場合は、自費での購入もしくはレンタルになります。
福祉用具のレンタルを考えている方は、借りられるものを確認しておきましょう。
参考記事:福祉用具貸与(厚生労働省)
今回は、要支援で受けられるサービスについて解説しました。
要支援に認定されると、さまざまなサービスを受けられます。自宅での生活を続けたいと考えている方は、必要なサービスを組み合わせるとよいでしょう。
「自宅での生活が難しくなってきたかもしれない」「家族の用事で一時的に施設を利用したい」と考えている方は、宿泊サービスを利用するケースもあります。
あんしるは、北海道内の施設を紹介するサポートをおこなっています。宿泊利用できる老人ホームも紹介しているため、お気軽にお問い合わせください。