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「親の体調が悪く過ごせる時間が短いことがわかったけど、自宅で介護できるか不安」「自宅での看取りは後悔するって聞いて不安」と悩んでいる方もいるでしょう。
自宅での看取りは、介護する時間が長く、睡眠が取れなくなり疲れを感じる方が少なくありません。
しかし、コミュニケーションの機会が多くなる、最期に立ち会えるなど、メリットもあるのです。
この記事では、在宅看取りを選ぶと後悔する理由を解説します。
また、自宅で看取るメリットや、介護のポイントも解説するため参考にしてください。
在宅看取りで後悔する理由には、下記があります。
在宅での看取りは、自分主体の生活から介護される方中心の生活になり、始めると後悔するケースがあります。
この章では、後悔する理由を深掘りします。
看取りを在宅でおこなう場合、1日をベッドで過ごす方が多く、介護量が増加しています。
ベッドで長期間過ごしており、介護が常に必要な状態は要介護5に該当します。
内閣府によると、自宅で要介護5の方を介護している約4割の方は、終日ケアをしていると報告されているのです。
排泄や食事、床ずれ予防の体位変換など、介護にかかる時間が多くなると、自分の時間が取れずリラックスできなかったり、疲れが溜まったりするでしょう。
参考記事:令和4年版 高齢社会白書 第1章 高齢化の状況(第2節 2)(内閣府)
医師から残された時間の目安は説明されますが、いつ状態が変わるかわかりません。
ご本人が苦痛な表情をしていたり、苦しさからうなり声を出したりするため、介護する方が不安になり眠れず、精神的に疲れるケースもあります。
「いつ体調が悪化するかわからず怖い」と感じながら介護をおこなうため、不安に感じるでしょう。
看取りを自宅で行う場合、先ほども解説したように介護量が多くなります。
日中だけでなく夜間も介護が必要なため、睡眠時間が減ってしまうでしょう。
複数人で交代しながらの介護であれば、睡眠時間を確保できます。
しかし、一人で介護する場合、睡眠時間の確保は難しいのが現状です。
一人で介護する方が睡眠時間を確保したいときは、訪問サービスを利用する際に、夜間も訪問してもらえるよう計画しましょう。
夜間も対応している訪問看護ステーションは、ケアマネジャーに相談すると教えてもらえます。
在宅での看取りは、残された期間を医師から説明されますが、実際に必要な時間は明確にわかりません。
介護休業は通算93日までの取得であり、予定したよりも長くなると、仕事をしながらの介護になります。
看取りの介護と仕事の並行は難しく、1ヶ月未満であっても約1割の方が離職したと報告されています。
参考記事:介護休業制度特設サイト(厚生労働省)
令和元年度 仕事と介護の両立等に関する実態把握のための調査研究事業 労働者調査 結果の概要(厚生労働省)
在宅で看取りをする際に、痰の吸引や胃ろうからの経管栄養など医療技術を求められるケースがあります。
医療技術は基本的に訪問看護や訪問診療の際におこなってもらえます。
しかし、訪問間隔が空くときは介護する方が実施しなければなりません。
慣れない医療技術をおこなうと不安になります。
特に、痰の吸引はご本人が苦痛な表情を浮かべるため、在宅での看取りを後悔する方がいます。
看取りの介護は、経験がない方が一人で続けるのは難しいため、さまざまなサービスを利用します。
訪問サービスは1割負担で利用できますが、利用回数が多くなるため経済的な負担になるかもしれません。
また、訪問サービス以外におむつ代の負担もあります。
パットは1日数枚使用するため、お金がかかってしまうでしょう。
市区町村によってはおむつの支給があったり、補助金をもらえたりするため確認してみてください。
在宅で看取りをする方は「最期がこれでよかったのだろうか」と考える方が少なくありません。
しかし、看取りはどの方法も正解といえるのです。
本人と家族の希望に合う生活ができていれば、もちろん結果は良かったといえます。
もし病院や施設で最期を迎える場合でも、ご本人は「家族に負担をかけずに済んだ」と思っているかもしれません。
亡くなってから短期間で受け入れる必要はありません。
時間をかけて、自分の中で少しずつ受け入れていくものです。
受け入れられないときには、対応してもらった医師や訪問看護師、ケアマネジャーに今の気持ちを聞いてもらうことも可能なため安心してください。
在宅での看取りを選ぶメリットは、以下のとおりです。
在宅で看取るべきか悩んでいる方は、メリットも解説するので参考にしてください。
自宅での看取りは、病院や施設と比べて制限が少ないメリットがあります。
制限がないため家族は24時間そばにいられて、ご本人も安心して過ごせるでしょう。
病院や施設の場合は面会時間が決められていたり、飲酒や喫煙はできなかったりします。
看取りの時期でも「最後まで自分らしく過ごしたい」と希望がある方は、在宅で過ごすケースが多いです。
自宅で家族が介護する場合、コミュニケーションの機会が多くなります。
最期に家族と関わる時間を増やしたいと考える方は少なくありません。
コミュニケーションの機会が多くなれば、家族に想いを告げられ、満足した表情で最期を迎えられます。
厚生労働省が令和4年におこなった調査によると、1年以内に最期を迎える場合、自宅がよいと希望する方が多く、約4割と報告されています。
| 最期を迎えたい場所 | 統計 |
|---|---|
| 自宅 | 43.8% |
| 介護施設 | 10.0% |
| 医療期間 | 41.6% |
ご本人が希望する場合は、自宅で最期を迎えられると満足して生涯を終えられるでしょう。
参考記事:人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査 報告書(厚生労働省)
在宅での看取りは接する時間が長いため、最期に立ち会える可能性が高いです。
病院や施設は、状態が悪化したときに連絡をもらえますが、必ず最期に立ち会えるとは限りません。
病院に到着したときには呼吸が止まっており、「最期に立ち会いたかった」と後悔する家族もいます。
最期に立ち会いたいと考える方は、在宅での看取りを検討してみてください。
在宅で看取りをするときのポイントには、下記があります。
ひとつずつ解説します。
在宅での看取りを決めたときは、訪問サービスや家族の介護体制を確認しましょう。
訪問サービスは、訪問看護や訪問介護、訪問診療などがあります。
訪問看護を利用する際は、通常よりも多く訪問を受けられる「特別訪問看護指示書」を医師から発行してもらいましょう。
特別訪問看護指示書は、発行から14日の間、訪問看護の回数を週4回以上、1日に数回訪問、複数の訪問看護ステーションからケアを受けられます。
訪問看護は、通常1日1回で1週間に最大3回、ステーションは1ヵ所までと決められています。
1日複数回の訪問看護を受けられれば、いつ状態が変わるかわからない看取りの時期も、安心できるでしょう。
家族の介護体制を確認するのは、サービスを受ける頻度に関わります。
1人で介護するケースと、複数人で対応できる場合では、家族の負担が異なります。
介護体制を確認すると、必要な訪問サービスを考えられるため確認しておきましょう。
訪問サービスが決まったら、スタッフとの連携を整えましょう。
複数の職種が関わるため、それぞれが連携できるようにケアマネジャーが主体となり話し合いの場を設けてもらえます。
そのときには、呼吸状態や体温・血圧などのバイタルサインがどのように変わったときに相談するのか、連絡手段を事前に聞いておくと、介護する方は心の準備ができます。
看取りに関して不安な点は、話し合いの場で確認したり、ケアマネジャーや訪問看護・医師に相談したりしましょう。
冒頭でも解説したように、看取りの介護は疲れやすい状況です。
複数人で介護ができる場合は、日程や時間で交代して、一人ずつ休息が取れるようにしましょう。
また、家族だけの介護では、呼吸状態など体調変化の兆しを見逃す可能性があるため、訪問診療や訪問看護を利用しましょう。
在宅での介護は、自分で判断して良いのかわからない点が出てきます。
不安を感じたときは、すぐに相談して構いません。
また、「自宅で看取りをしようと思っていたけど、初めてみたら難しい」と感じたときは、老人ホームへの入居も可能です。
次の章で詳しく解説するので、参考にしてください。
在宅看取りを始めてみると「やっぱり無理かもしれない」と感じるケースがあります。
無理と感じたときは遠慮せずに、医師やケアマネジャーに相談して構いません。
この章では、無理と感じたときの対処法について解説します。
看取りは精神的にも身体的にも疲れるため、できないと感じたときは、ケアマネジャー・医師・訪問看護師などに相談しましょう。
無理と感じながら介護を続けると、ストレスや疲労が溜まり、共倒れになる可能性があります。
相談する際は、訪問のタイミングがおすすめです。訪問時に相談できなかった場合でも、電話やメールなどでの連絡も可能です。
「話を聞いてもらいたい…」と感じたときに相談してくださいね。
「やっぱり看取りは無理かも」と感じたときは、老人ホームへの入居を検討しましょう。
冒頭で最期は自宅で過ごしたい方が多いと解説しましたが、実際に最期を迎える場所は、医療機関が6割、自宅は約2割、施設が約1割と報告されているのです。
老人ホームには看取りに対応している施設があり、24時間看護師が常駐しているため安心して任せられます。
また、老人ホームに入居してから自宅で介護できる体制が整ったときは、相談のうえで在宅へ帰宅も可能です。
在宅での看取りが不安な場合は、自宅での介護体制を整える際に、いざというときに対応してもらえる施設を探しておくことも、ひとつの手段です。
北海道内で看取りに対応している老人ホームを探すときは、あんしるへご相談ください。希望に合う施設を探すサポートを致します。
参考記事:【テーマ6】人生の最終段階における医療・介護(厚生労働省)
在宅で看取る場合、介護量が多くなったり、ご本人が苦痛を感じていたりする時間があるため、選んだ後に後悔するケースがあります。
また、家族の負担になる可能性もあります。
しかし、最期に立ち会える、コミュニケーションの機会が多くなるなど、メリットもあるのです。
自宅での看取りを選んだときは、家族の介護体制を確認して、あなたが安心して介護できる環境を整えましょう。
もし自宅での介護を始めて「やっぱり無理かもしれない」と感じたときは、看取りに対応している老人ホームへの入居も可能です。
あんしるでは、北海道で看取りに対応している老人ホームを無料で紹介致します。
看取りを自宅でするべきか、施設に任せるべきかなどの悩み相談も受け付けているため、お気軽にお問い合わせください。