(9:30~17:30)
電話番号クリックで発信
「認知症の症状が進行して家族の介護に限界を感じている…」
「家族ではもう介護できない…」
と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
認知症の家族を介護している方が限界の状態で続けると、体調を崩してしまうリスクがあります。
限界のときは、ショートステイやレスパイトケアなどを利用して疲労の軽減が必要です。
この記事では、認知症の家族の介護に限界を感じたときの対処法を解説します。
また、無理に介護を続けるリスクや介護疲れを軽減する方法もお伝えするため、限界かもしれないと悩んでいる方は読んでみてください。
認知症の家族を介護している方が限界と感じたときの対処法は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
認知症の家族の介護を限界と感じるときは、悩んでいることを友人や相談しやすい方に話してみましょう。
悩みを話すことで、あなたが抱えているストレスの軽減に期待できます。
悩みを抱えたまま介護を続けると、精神的なストレスにより体調を崩してしまうかもしれません。「限界かも・・・」と少しでも感じたら、まずは相談してみてください。
もし悩みを共有できる方が身近にいない場合は、市区町村の地域包括支援センターや認知症相談センターに相談、同じ境遇の方が集まるピアサポートへの参加も有効です。
市役所などが遠方の場合は、営業時間内であれば電話でも相談できます。
介護に限界を感じているときは、レスパイト入院や老人ホームへの入居を検討してみましょう。
介護が限界と感じている方は、既に限界を突破しているケースが少なくありません。
レスパイトケアとは介護をしている方が休息するために、介護を受けている方がショートステイや病院に短期で入院することです。
レスパイト入院やショートステイは、早ければ1週間以内に見つかります。家庭の状況によっては、即日利用できるケースもあるのです。
老人ホームへの入居は人気の施設の場合、順番待ちが発生して、すぐに利用できないかもしれません。
老人ホームへ入居したいと感じたときは、早期から施設に相談して、入居日までレスパイトケアと在宅介護をうまく併用していきましょう。
しかし「認知症の家族がレスパイトケアや老人ホームへの入居を拒否しそう」と困っている方もいるのではないでしょうか。
拒否がある場合は「定期受診のために病院へ行こう」「施設がどのような感じなのか見に一緒に行こう」など、入居するわけではないと説明してみると、同行してくれるかもしれません。
また、入居を本人が拒否しても、認知症の程度によっては、同意がなく利用できるケースがあるため安心してください。
認知症の介護に限界と感じたら、介護保険サービスの見直しやインフォーマルサービスを利用しましょう。
インフォーマルサービスとは、民間のサービスを利用して、日常生活や介護のサポートを実施してもらうことです。
介護保険サービスは、ほとんどのケースで要介護度別の区分支給限度基準額内で調整しています。
介護サービスをまだ利用できる場合は、見直しできないかケアマネジャーに相談すると、負担を軽減できるかもしれません。
また、介護保険の限度額を超えてしまった場合は、必要に応じてインフォーマルサービスを利用すると、金銭的な負担は生じますが疲労軽減に期待できるでしょう。
介護に限界を感じているときは、認知症の専門医へ相談してみましょう。認知症介護のポイントや内服の調整をしてもらえます。
内服の調整により、認知症による不穏や暴力、夜間の睡眠状況などの改善に期待できます。
また、家族から介護疲れがあると相談すると、専門医の判断によりレスパイトを目的とした入院も可能です。
介護に限界を感じている状態でそのままにしておくリスクには、下記があります。
一つずつ見ていきましょう。
仕事をしながら介護をしてきた方が、家族の認知症が悪化したために離職するケースは少なくありません。
介護を理由に退職した方は、2022年度は7万2,600人であり、2023年度は7万3,100人と増加しているのです。
介護離職すると、自宅で家族の介護にかかりっきりとなり、外出の機会が減ってしまいます。社会的な関わりが減少すると、孤立する可能性もあるでしょう。
参考記事:雇用動向調査/年次別推移 (政府統計の総合窓口 e-Stat )
家庭で認知症の介護を続けると、介護時間が増加して疲労が溜まってしまいます。
疲労が溜まった結果、介護する方が体調を崩すリスクがあるのです。体調を崩した状態で介護を続ける負のスパイラルに陥る可能性もあります。
厚生労働省によると、要介護認定されている方の介護時間は、ほとんど終日と答えている方が約2割います。
介護度が上がるにつれて、終日介護している割合は上昇し、要介護5では約6割と報告されているのです。
要介護度 | ほとんど終日介護 | 半日程度 |
---|---|---|
要支援1 | 3.1% | 4.1% |
要支援2 | 3.7% | 1.7% |
要介護1 | 11.8% | 8.9% |
要介護2 | 17.0% | 12.3% |
要介護3 | 31.9% | 21.9% |
要介護4 | 41.2% | 20.0% |
要介護5 | 63.1% | 17.2% |
しかし、認知症の方の中には、歩行状態が安定しているために要介護度が上がらないケースがあります。
歩行が安定している状態で認知症の症状が重度の場合は、常に目が離せず疲労が溜まってしまい、介護者が体調を崩してしまう可能性もあるのです。
介護による疲労が溜まり体調を崩す前に、介護サービスやショートステイの利用を検討しましょう。
参考記事:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)
介護を続けていくと、介護疲れによりうつ病を発症する可能性があります。
介護により眠れない日々や精神的な負担が続くと、睡眠不足になります。
睡眠不足になった場合、ストレスを軽減できず、無気力・倦怠感が続くなどの抑うつ症状が出現する原因となるのです。
もし、うつ病を発症すると、たとえ介護が終わっても、その後の日常生活に支障をきたします。
自宅での介護を限界と感じたら無理して続けるのではなく、ケアマネジャーへ相談したり、レスパイトケアを検討したりして、介護の疲れを軽減して疲労を軽減しましょう。
介護疲れを軽減する方法は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
介護疲れを感じたときは、自分の時間を作りましょう。自分の時間があれば、リフレッシュができて、ストレスの軽減に期待できるかもしれません。
認知症の介護を続けていくと、自分の時間を作ることを後回しにする方が少なくありません。
適度に自分の時間を作り、ストレスや疲れをコントロールできるように心がけましょう。
認知症の家族を介護する方は「最後まで自分たちが介護しないといけない」と考えているのではないでしょうか。
「最後まで介護する」と抱え込んでしまうと、疲労や限界を感じても介護を優先してしまい体調を崩すリスクがあります。
もちろん、家族の協力体制が整っており、疲労やストレスが少なく済んでいる場合は問題ありません。
しかし、介護を限界と感じていたり、疲れたりしている場合は、無理に最後まで介護を続ける必要はないのです。
最後まで介護できなくても、今まで介護を頑張ってきたと自分を褒めて、他者の手を借りましょう。
認知症の家族を介護していると、一般的なことができずにストレスを感じるケースがあります。
しかし、無理にしてもらおうと頑張る必要はありません。たとえば、毎食後の歯磨き、毎日の入浴などを勧めると拒否されることがあります。
歯磨きや入浴であれば、気分が向いたときのために物品を用意しておけば、自身が気になったときにやってくれることがほとんどです。
無理にしてもらおうと頑張らず「そのうちやってくれるだろう」と妥協することも、家族の介護には必要です。
頑張らずに介護をすると、今までよりも疲労やストレスを軽減できるでしょう。
今回は、認知症の家族を介護で限界と感じたときの対処法について解説しました。
認知症の方の介護に限界を感じているときは、レスパイトケアやショートステイの利用を検討してみてください。
無理に介護を続けてしまうと体調を崩してしまい、今後の生活に影響するかもしれません。
北海道内でレスパイトケアやショートステイの利用、老人ホームへの入居を検討したいと考えている方は、あんしるにご相談ください。
あんしるでは、無料で介護に関する相談や老人ホームを探す手伝いを致します。家族の介護に疲れを感じている方は、まずご相談ください。