胃ろうを作った方は介護施設に入居できる?施設を探すときのポイントや毎月かかる費用も解説

「胃ろうを作ることになったけど入れる施設はあるの?」「自宅での介護は難しいので施設に入れないと困る・・・」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

胃ろうを作った方も介護施設に入居できます。

この記事では、胃ろうを作った方が入居できる介護施設や老人ホームを探すポイントを解説します。

胃ろうを作って施設に入居できるか悩んでいる方は、読んでみてください。

胃ろうを作っても介護施設に入居できる

胃ろうを作っている方も介護施設に入居できます。

2012年より、介護福祉士も痰の吸引や経管栄養の投与ができるようになっており、以前と比較すると受け入れ体制がある施設は増えているといえます。

しかし、特定事業所の認定を受けている施設でなければ、介護福祉士による経管栄養の投与がおこなえない点には注意しましょう。

特別養護老人ホーム以外にも介護老人保健施設や介護医療院であれば、24時間看護師が常駐しているため、受け入れてもらえる可能性が高くなるでしょう。

参考記事:介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について (厚生労働省)

胃ろうで入居できる介護施設

胃ろうで入居できる介護施設は、以下のとおりです。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護医療院
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • 有料老人ホーム

それぞれの施設や受け入れ体制について解説するため参考にしてください。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホーム(特養)では、胃ろうの方をすべての施設で受け入れはしていません。

胃ろうを作っている方は、日常生活における介護や医療処置を必要としている可能性が高いからです。

介護のみであれば問題ありませんが、夜間に痰の吸引が必要な場合は、受け入れを断られるケースが多いでしょう。

介護福祉士も痰の吸引は可能ですが、できる範囲は喉までであり、気管内は実施できないと決まっているからです。

たとえば、介護福祉士が夜間に痰を誤嚥している方を発見しても、気管にある痰を吸引できず、呼吸ができない状態になる可能性があるのです。

厚生労働省によると、特養の胃ろう受け入れ率は90.4%、1日8回以上痰の吸引が必要な方では24.1%と報告されています。

特養を入居先にするときは、痰の状況や医療的ケアの有無により入居先が限定されてしまう点を覚えておきましょう。

参考記事:介護老人保健施設 (厚生労働省)

介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について (厚生労働省)

介護老人保健施設

介護老人保健施設(老健)は、主にリハビリを目的とした方が入居する施設です。

特養と比較して胃ろうの受け入れ率は93.4%と高いですが、すべての老健で受け入れていません。

老健では、医療的ケアの必要性が高かったり、認知症による症状で周囲に影響があったりする場合も断られる可能性があります。

老健は入居期間が基本的に3〜6ヶ月と決まっている点に注意が必要です。

在宅復帰を目標とする施設のため3~6ヶ月ごとに、入居を続けられるかの判定があります。

老健に入居する場合は、リハビリの結果や決められた期間で、帰る場所を決める必要がある点を覚えておきましょう。

参考記事:介護老人保健施設 (厚生労働省)

介護医療院

介護医療院は要介護1以上の方が入居できる施設で看護師が24時間常駐しているため、胃ろうの受け入れ率が97.3%と高くなっています。

要介護5の方や痰の吸引などの医療ケアにより、他の施設では断られる可能性が高い方も、介護医療院であれば受け入れてもらえる可能性が高いでしょう。

参考記事:介護老人保健施設 (厚生労働省)

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、安否確認や生活支援サービスを提供している施設です。

胃ろうの方が入居できるサ高住は看護師が勤務していたり、訪問看護ステーションと連携していたりする施設のため、上記3施設と比較すると受け入れ率は低くなります。

サ高住であれば個室が確保されており、1日のスケジュールも自分で決められるため、
自分の家のように生活できるメリットがあります。

胃ろうの方がサ高住に入居する場合は、事前にケアマネジャーと相談して訪問看護を利用できるように調整しておくと、受け入れてもらえる可能性が高くなるでしょう。

サ高住の特徴について下記の記事で詳しく解説しているので、気になる方は読んでみてください。

有料老人ホーム

有料老人ホームは、住宅型・介護型であれば胃ろうを受け入れている施設があります。

胃ろう以外にも医療的ケアや介護が必要な方は、住宅型よりも介護型のほうが受け入れ率は高くなります。

健康型の有料老人ホームでは、胃ろうの方を受け入れてもらえる可能性が低いため注意してください。

胃ろうで施設に入居する際にかかる費用

胃ろうの方が施設に入居する際にかかる費用は、介護保険を利用して毎月約10~30万円です。

介護施設や要介護度によって費用が変わるため、入居する場所に確認しましょう。

胃ろうを造設すると、1~2ヶ月もしくは半年など定期的に交換が必要です。

特別養護老人ホームやサ高住、有料老人ホームに入居する場合は、胃ろう交換のために病院へ入院しなければいけません。

入院する場合は施設費用の他に、医療保険による入院費用がかかる点に注意しましょう。

胃ろうの方が介護施設に入居するときのポイント

胃ろうの方が介護施設に入居するときのポイントは、以下のとおりです。

  • 胃ろう交換のスケジュールを把握する
  • 必要な医療処置に対応しているか調べる
  • 経管栄養剤の種類が複数あるか確認する
  • 食事回数が変わる可能性があることを知っておく

ひとつずつ解説するので、介護施設を探すときの参考にしてください。

胃ろう交換のスケジュールを把握する

介護施設に入居する場合は、胃ろう交換のスケジュールを把握しておきましょう。施設によっては、胃ろう交換を目的に入院するからです。

入院時は家族の付き添いが必要になり、仕事や予定を調整しておかなければなりません。また、胃ろう交換目的の入院では、1~2泊で退院するケースがほとんどです。

胃ろう交換のスケジュールを把握して、家族や職場と連携して対応できるように準備しておきましょう。

必要な医療処置に対応しているか調べる

介護施設を探すときは、必要な医療処置に対応しているか調べましょう。

胃ろうを造設している方は、痰の吸引やインスリン注射、膀胱留置カテーテルなどの処置も併用している可能性が高いからです。

胃ろうには対応していても、他の医療処置は対応していない施設があります。とくに痰が多い、気管切開されている方は、基本的に介護施設での対応は難しいかもしれません。

介護福祉士が痰を吸引できる範囲は、口の中や鼻・咽頭の手前まで、もしくは気管カニューレ内までと決まっており、気管内の痰は吸引できません。

胃ろうのある方は嚥下機能が低下しており、唾液による誤嚥性肺炎のリスクがあります。

普段の痰の状況や必要な医療処置を把握して、条件に合う施設を探しましょう。

参考記事:介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について (厚生労働省)

経管栄養剤の種類が複数あるか確認する

経管栄養剤は個人によって合う合わないがあるため、今使っているものや、複数の種類があるか確認しましょう。

経管栄養剤が合わないと、消化不良を起こしたり、下痢が続いたりしてしまうのです。

複数の種類があれば、入居する方に合った経管栄養剤で対応できます。現在投与されている種類と同じ栄養剤を希望する場合は、取り扱っているか確認しておきましょう。

参考記事:経腸栄養リスクマネジメント (Abbott Nutrition)

食事回数が変わる可能性があることを知っておく

胃ろうの方が施設に入居すると、食事回数が変わる可能性があることを知っておきましょう。

現在入院している病院では3食投与されていても、施設に入居するとスタッフの関係や必要カロリーを計算した結果、2食になるケースがあります。

経管栄養を3食投与すると、消化機能の低下している方には負担となり、下痢を起こすリスクが高くなる方もいるのです。

もし食事量が減っても、医師や栄養士がカロリーや水分を計算しているため心配する必要はありません。

胃ろうを造設した方も介護施設に入居できる

今回は胃ろうの方が入居できる介護施設について解説しました。入居できる主な施設は以下のとおりです。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護医療院
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • 有料老人ホーム

各施設の特徴や今回紹介したポイントを参考に、入居する施設を探してみてください。

あんしるでは、無料で北海道内の介護施設を探すサポートをしています。希望条件に合う施設探しだけでなく、介護や胃ろうを作ったことに関する悩み相談も可能です。

施設探しや介護に関する悩みを抱えている方は、お気軽にお問い合わせください。